日本では、がんになる人が増え続けています。がんになると、つらい治療や経済的な負担などを抱えることになります。豊かで健康な人生を守るためにも、がんになりにくい食習慣を心がけてみませんか。
厚生労働省が発表した「2021年人口動態統計(確定数)」によると、がんによる死亡数は男性が22万2,467人、女性が約15万9,038人で、死亡総数の26.5%を占めています。
がんは1981年より41年連続で、死因の第1位になっています。その原因は、欧米化した食事、高齢化、生活習慣、遺伝など、さまざまなものが挙げられていますが、がんの種類によってその原因も違うとされています。
がんの原因のひとつに、乳製品や甘いものの摂りすぎが挙げられていますが、今回は食材以外の添加物や農薬といった側面にスポットを当ててご紹介します。
残念ながら、日本の添加物の種類は1,500品目以上と、海外に比べて多いといわれています。スーパーで手にした加工食品のラベルを確認し、なるべく添加物が少ないもの、手作りに近いものを選ぶようにしましょう。特に、調味料、ハム類、漬物、お菓子などは、添加物が多い食材なので、注意して買いたいものです。
健康のために欠かせない野菜、果物ですが、農薬が付着したままでは、かえって身体の害になります。野菜や果物は、皮をむいたり、茹でたりして、食べられるものの方が残留農薬は少なくなります。
野菜・果物の残留農薬の多少は、次のとおりです。
- 残留農薬が少ない野菜
=玉ねぎ、さつま芋、ナス、キャベツ、ニンジンなど - 残留農薬が多い野菜
=ほうれん草、ピーマン、レタス、キュウリなど - 残留農薬が少ない果物
=パイナップル、マンゴー、メロン(国産)、キウイなど - 残留農薬が多い果物
=リンゴ、イチゴ、桃、ぶどう(輸入品)など
輸入小麦は農薬が多いとされていますので、できるだけ国産小麦を選びたいもの。最近では、国産小麦で作ったうどん、パンなどがスーパーで手に入りやすくなっています。
毎日かなりの量を摂る水にも、注意を払いたいもの。2022年4月より水道水に含まれる農薬類の基準が緩和され、安全性を心配する声が高まっています。不安な方は、なるべく浄水器にかけた水道水を摂るか、ミネラルウォーターや宅配水を選ぶようにしたいものです。また、お茶の残留農薬にも注意し、無農薬や有機栽培のものを選ぶのがおすすめ。有機栽培といっても、探してみるとお手頃な価格のものもあり、何よりも農薬によるえぐみが少ない美味しいお茶に出会えるはずです。
昔ながらの健康食として、病気の予防に役立つといわれている食材があります。それは、山芋、よもぎ、松葉茶、にがり、ビワ、シークヮーサーなど。どれも自然な食材なので、普段の食事で摂ることができます。ただし、体質に合わない場合は食べることを中止してください。
減農薬栽培や有機栽培の食材がよいのはもちろんですが、あくまで購入できる範囲内で無理をしないこと。健康的な食習慣を楽しみましょう。
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